Winny作者逮捕

明らかに著作権侵害を主目的としたソフトだから逮捕やむなし、という意見も説得力があるし、ソフトの開発者を逮捕することによる技術革新の阻害が心配、というのももっとも。

しかし、やはり国家権力は恐ろしい。金子さんも、インターネットの(2ちゃんやGeocitiesの)匿名性を信じてつい本音を書き込んでしまったのだろうが、あっさりと本人を特定されてしまった。
結果的には、むしろ他のP2Pソフトのように開発者としてきちんと名乗り出て開発して(あるいはFSFのようなより大きな旗の下で開発して)「言論の自由」のような建前をちゃんと標榜するか、あるいはもっと身元がばれないように万全の注意を払うか(2ちゃんに大学から書き込んだりする時点で匿名性なんて捨てたも同然)した方が良かったようだ。

一技術者としては、既存のソフトの作りを見て「全然大したことない、俺ならもっといいのが作れる」という"怒り"を覚えるという気持ちはよくわかるし、それがましてP2Pソフトなんていう良かれ悪しかれ世間の注目を浴びている分野なら、つい暇に任せて「もっといいもの」を作ってしまうという気持ちはわかりすぎるほどわかる。

金子さんは恐らく東大は首になるでしょうが、これだけ名前も売れたし技術力も証明できたので、仕事には困らないでしょう。個人的には、ぜひこれをバネにEFFの日本版みたいなのを作ってインターネットの自由を守る、なんていう運動を始めて欲しいなぁ。

#大学の情報科学科で金子という名前の人が同期でいたので、ひょっとして同期の人!?と一瞬心配になった。