Hudson 1.253リリース

この二週間、出張でインターネット接続の帯域が限られていたので、万が一リリースにトラブルがあった場合のことを考えて、Hudsonのリリースをしないできました。一方、変更のほうは着実にたまっていくので、この結果、カリフォルニアに戻ってきてから最初のリリースになった1.253は、近年まれに見る巨大リリースになりました。


変更のうちかなりの部分は内部の拡張ポイントの追加やデバッグ性の向上などに関するものなので、ユーザーの人には見えにくい変更なのですが、他方でユーザーに見える変更もいくつか大きいのが入っています。


まず、このリリースからスレーブ・エージェントをWindowsマシンでサービスとして実行するのが簡単になりました。従来は、GUIなしでも動作する特殊なJNLPの実装を使ってJNLPスレーブ・エージェントを起動するか、sshdを使ってマスター側から起動するかの二通りしかなかったのですが、今リリースから

java -jar slave.jar -jnlpUrl http://server/hudson/computer/COMPUTERNAME/slave-agent.jnlp

とやると、接続に必要なパラメータはこのJNLPファイルから読み取り、しかしGUIを使わないでスレーブ・エージェントを起動できます。今、これに加えてWindowsサービスのインストールを自動化する実験をしているので、これがうまくいけば、WindowsをHudsonのスレーブとして使うのはより簡単にできるはずです。


もうひとつ、パラメタ付ビルドにファイルをパラメータとして扱う機能が追加されました。これで、例えばテストの実行をHudson上で行うときに、テスト対象のブツをユーザーにアップロードさせる、といったようなことが可能になります。


日本出張の後にまた社内のカンファレンスがあるので、来月もリリースは不定期になりそうですが、がんばるぞ。